睡眠について

 

 

睡眠はどれくらい取っていますか?多くの人は6時間で十分と考えがちですが、遺伝子による個人差はあるものの、最低でも7時間は必要であり、個人的には8時間が理想だと思っています。例えば、大谷翔平選手は睡眠を非常に重視しており、9時間以上睡眠を取っているそうです。

睡眠に関する情報は豊富にありますが、ここでは筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史教授の情報と、マシュー・ウォーカー著「睡眠こそ最強の解決策である」からの抜粋、そして私なりの解釈を加えて説明します。

 

睡眠の効果は多岐にわたります

  • ・心身の健康維持
  • ・自然な鎮静作用
  • ・情緒の安定
  • ・幸福感と精神的安定
  • ・身体の修復と再構築
  • ・脳機能の向上、学習能力の向上

睡眠によって、理性を担う前頭前皮質が活性化され、ネガティブな感情の抑制や心の癒やしに寄与します。夢は記憶の整理、ネガティブな感情の軽減、創造性の促進に役立ちます。

 

しかし、睡眠不足には多くの悪影響があります

  • ・交感神経の過活動
  • ・コルチゾール(ストレスホルモン)の増加
  • ・免疫力の低下
  • ・認知機能の低下
  • ・食欲の増加と代謝の低下
  • ・椎間板の損傷と慢性的な腰痛 (消耗、摩耗、劣化、萎縮 → 摩擦、炎症 → 変性、変形)

睡眠不足は、癌、心血管障害、糖尿病、うつ病、不安障害、認知症などのリスクを高めます。また、疲労感、倦怠感、重だるさなどの感覚を引き起こし、ストレスの原因となります。

 

 

以下の力が低下する

 

免疫 抵抗 修復 再生 回復 治癒 集中・判断・記憶力 

結果的に認知機能低下   → ストレス増幅 (認知機能というのは、適切な行動をとれる能力)

 

 

 

睡眠の重要な3要素は、量、規則性、質です。まずは十分な量の睡眠を確保することが重要です。

 

質を良くするポイントは、暗くて静かで適温、寝室の環境を整えましょう。  (寝落ちはNG)

人の声は覚醒作用があり、眠っていても聴覚は働いていて睡眠は浅くなります。 

(寝起きがある程度快適か・日中眠くなくパフォーマンスは良いか) ← 睡眠の質はここで判断 

 

 

当院に来院される方々の多くが、「おかげさまでよく眠れるようになりました」とおっしゃいます。これは副交感神経が適切に機能し、身体が健康的な方向に向かっている証拠です。睡眠を改善することは、多くの悩みを解決に導く鍵となります。

 

 

 

 

参考文献:「睡眠こそ最強の解決策である」マシュー・ウォーカー著、桜田直美訳

 

 

 

 その他

 

・6時間睡眠を10日続けると、24時間起きていた人と同じレベルにまでパフォーマンス低下

 

・睡眠時間が6時間か7時間を下回る状態が長く続くと、免疫機能が衰え、癌のリスクが2倍にもなる

 

・短い睡眠で健全な認知機能を維持した人はいない

 

・睡眠負債は中々回復しない 時間がかかる 睡眠不足は気づかない

 

・反応が鈍い ぼんやり エネルギー低い状態

 

・疲労すると、違和感・倦怠感・重だるさ・疲労感 自覚のない炎症、エネルギー消費枯渇    

・睡眠時間が大幅に減少している先進国は心身の病気が増えている

・不安、自殺傾向などのさまざまな心の問題の原因にもなる

 

・レプチン(満腹感)減少 グレリン(食欲刺激)増加 空腹感をコントロールできない

 

・睡眠不足は、食欲の増加につながり、脳の衝動を抑える機能が低下し、食べる量(特に高カロリーの食べ物)が増え、食べてもなかかな満腹感を覚えず、ダイエットしても脂肪が減らない

 

・テストステロン減少 生殖能力 精子の量が約30%少なく質も悪い 筋肉量減少 骨密度低下  

 

・卵胞刺激ホルモン減少 排卵や受精に問題 生理不順 

 

・ナチュラルキラー細胞 8時間に比べ4時間睡眠は70%減 6時間以下は癌の確率40%上昇

 

・睡眠は自然の鎮静剤であり、睡眠をとらないと痛み閾値刺激上昇  (痛みを敏感に感知する) 

 

・短い睡眠時間で健全な認知機能を維持していた人は一人もいない

 

・毒性蛋白質・アミロイド蓄積 → アルツハイマー病 心血管病や脳卒中、鬱血性心不全などを発症するリスクが高まる

 

・マーガレット・サッチャー ロナルド・レーガンは、4〜5時間睡眠でアルツハイマー病に罹患

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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