軽度変性すべり症
40代 女性 デスクワーク
主訴 腰痛・左下肢の痺れ(大腿外側から下腿外側にかけて)・右下腿外側の痺れ
30年前、高所から転落し第2腰椎圧迫骨折、1ヶ月半の入院加療する。
以降、主に腰が痛み、疼痛と緩解を繰り返していた。
半年前から強い痛みが続き、それ以降今の症状が続くようになる。
最近、症状が強く広範囲になってきた。朝が辛く靴が履けない時もあり、仕事も痛みで集中できなくなってきた。
元々痛みに我慢強いほうであるが、耐えられなくなり来院を決意する。
視診
上部胸椎後弯、胸腰移行部後弯、下部腰椎伸展傾向
ポイント
腰仙関節・胸腰移行部・腹横筋・呼吸
結果
週1回の通院で、6回目には腰の痛みがなくなっているのを自覚できた。
痛みや痺れが完全に消失したわけではないが、快適に日常を送れるようになり、定期的にメンテナンスケアを継続している。
通常の立位
体を後屈(反らす)事によって第4腰椎が前方に滑ることが確認できる画像
(ブルーのラインが変位している距離)
最後の画像は何を意味しているかというと、比較的良い姿勢に対し意識が強い女性に多いのですが、良い姿勢を意識しすぎて、結果的に腰椎のみで体を反らしていることで、動きが集中し過剰に腰椎に負担がかかり、椎間板の変性を早め、滑っている方が少なくありません。
したがって、姿勢の良し悪しは、椎体一つ一つを考慮した背骨全体のバランスや、頸椎、胸椎、腰椎の組み合わせによる適切な動きを意識することが大事だと考えています。